【実践!メディア立ち上げ②】日本全国に助けを求めたメディアネーミングとロゴの話

こんにちは。 ある日突然この自社メディア【WEBe】を立ち上げることになり、立ち上げメンバーに入り込んでしまいました西日本新聞メディアラボ新人の牧原ことマッキーです。 第1回は3週間という無茶な立ち上げスケジュールを無理やり立てた話をしましたが、今回は、メディアの顔である【メディア名】案と【ロゴ】案をかき集めた実話をご紹介します。
ネーミングセンス?デザイン力?もちろんありません。お金も…ありません!
メディアの名前やロゴを作るとき、皆さんはどんな手段を使っていますか?ベタなところでいうと、「コピーライター」や「デザイン制作会社」への発注、その他自社内のそういったことが得意な方にお任せできる羨ましい方もいらっしゃることでしょう。
困った私もベタな方法の1つ、専門の「コピーライター」へ頼んだ場合の相場を早速検索してみたところ・・・

この制作会社では3案制作で50,000円(税抜)~。※あくまで今回たまたま見たサイトの価格帯です。
コピーライティングや広告コンサルを提供されている専門家で経験も豊富なコピーライターへの発注。きっといい案がでてくるはずですが、一つ問題が・・・・そう、お金がありません。ネーミングだけで50,000円は正直厳しいのです。ロゴまで含めてそのくらいでおさめたいところ。
同様にロゴの制作も調べてみましたが、数社調べただけで15,000~150,000円とどう選んでよいかわからない価格の開きがでてしまい、余計に頭をかかえるハメになってしまったのは言うまでもありません。(その後引き続き調べたところ、平均としてはロゴを2~3案作成するのに20,000~30,000円あたりが妥当なようです)
ロゴもネーミングもいろんな案を見て選びたい!と思うのはワガママでしょうか…?
50,000円払って出てきた数案に気に入るものがなかったらどうしよう・・・制作会社への発注前にはそんな不安もよぎります。そして、自分の想像を超える(いい意味でぶっ飛んだ)ロゴやネーミングをたくさん見てみたい!という欲も出てきますよね。
「予算、20,000円くらいなんですけど、20案くらい出してもらえたりしないですか・・・?」
伝え方は控えめでも、さすがにこんなワガママを言うと、コピーライター様やデザイナー様に首を絞められかねません。
それでも諦めたくない私が選んだのが、クラウドソーシングを活用したオープンイノベーション つまり、日本全国にいるフリーのライターやデザイナーに対してインターネットを通じてコンペ(当選者に対して一定の報酬を提示して応募させる方法)を実施するという方法でした。
ではここで、先にそのコンペの結果をお見せしましょう↓
<ネーミングコンペ結果>

<ロゴコンペ結果>

そして当選したロゴはこちら↓

ご覧の通りの大成功!最終的に集まった提案は、ネーミング358案/ロゴ19案 となりました。
次々に舞い込む提案の通知メールにうれしい悲鳴となった3日間でしたが、もちろんコンペ開始前にはそれなりの苦労がありました。
必要なアイデアを上手に手に入れるために、クラウドソーシングでのコンペ発注の注意点をお話しておこうかと思います。
コンペでいい提案が集まるかは依頼内容次第、だからこそ手抜きはNG
コンペの成功は依頼の仕方にかかっている例えばロゴコンペを依頼する場合、これはもちろん通常のデザイン会社にお願いする場合と変わらないのですが、こちらの欲しいデザインのイメージを伝える必要があります。
その時に伝えるべきこととして、どのようなことをイメージされますか?
例えば「ロゴのカラー」「ロゴに入れる文字」「全体のロゴとしてのイメージ」等が一般的かと思いますが、それに加えクラウドソーシングでの依頼項目には以下のような様々な詳細項目が準備されており、実はこれを書くだけでも一苦労だったりします。
○ 依頼タイトル(フリーランサーの仕事検索画面に表示される依頼のタイトル)
○ ロゴ表記名称(ロゴに挿入する文字テキストの内容)
○ 概要・特徴(依頼内容の概要や注意事項)
○ 希望ロゴ種類(ワードロゴ・ピクチャーロゴなどロゴタイプの指定)
○ 希望イメージ(シンプルか複雑か・日常的か高級感かなどのイメージの指定)
○ 希望する色(ロゴカラーの希望)
○ 商標登録予定
○ 利用用途(印刷物・WEBサイト・商品パッケージなどロゴの利用シーン)
○ 納品ファイル(ai/jpg/png/psdなどファイル形式の指定)
○ 補足説明
○ 募集の締め切り(依頼開始から何日で締め切りとするか)
○ 報酬金額
この中でも特に重要なのが、【概要・特徴】部分にどのようなことを書いておくか。
ロゴを見た人に伝わってほしいイメージや、サービス・商品の成り立ち、役割などを細かく記入することで、デザイナーの皆さんはその意図をくみ取ったデザインを提案してくださいます。
逆に言えばこの項目の記入の仕方によって欲しいデザインが上がってくるかの確度が全く異なってくるわけです。
参考までに、今回WEBeのロゴを募集した際の依頼内容をご紹介
http://www.lancers.jp/work/detail/1048879
この依頼で伝えたかったことは「新聞社のグループ会社でありながらデジタルに精通していて、その知見を広く紹介していくためのメディアにしたい」というメディアとそのユーザーに対する想い。
フリーランサーという外部の人に伝えるために、WEBe自体の方向性や役割をより深く考えテキスト化するという作業ができ、最初はあんなにバタバタしていたにもかかわらず、イメージを超えるネーミング・ロゴを計40,000円(税別)という低コストで手に入れるという満足いく結果となりました。
もし、新しい発想が欲しい!デザインスキルが足りない・・・等の理由で足踏みしている案件があれば、利用してみてはいかがでしょうか?
次回予告:メディアでも広告でもすべての核となる「ペルソナ」について考えてみた
次回のテーマは「ペルソナ」。つまりターゲットのお話です。メディアだろうと広告だろうと、マーケティング施策には絶対に欠かせないペルソナ。
必死に考えようとして自分の考えの浅さに絶望する回・・・お楽しみに!
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