【マーケ用語解説/もしキャバ②】「カスタマージャーニー」はお客様づくりの道しるべ!

自分のお客さんを増やすため、そして30歳までに自分のお店を持つという夢に向かってマーケティングを学び始めたキャバ嬢の美月ちゃん。2回目の今回は、「カスタマージャーニー」について学びます。

カスタマージャーニーってなぁに?


先輩!指名してくれるお客さんを増やすためにっていろいろ考え始めたんですけど、
何から手をつけていいかまとまらなくて・・

福島>>なるほど。じゃあまずはカスタマージャーニーマップを作ってみたら?

カスタマージャーニーマップ?なんか難しそうですね。

 

福島>>大丈夫。ステップを踏んでいけば作れるから。カスタマージャーニーを直訳すると?

「お客様の旅」・・・ですか。

福島>>そう。カスタマージャーニーマップは、顧客の行動を時系列で記して、そのときの感情や課題を整理したものなんだ。

お客さんが商品を知ったり、比較検討したり、購入したり、評価したりといった行動の流れを「旅」に例えているってことですね!でも感情や課題を整理すると何がいいんですか?

福島>>カスタマージャーニーマップはただ行動や感情を整理するだけじゃなくて、そこからお客さんの体験を理解して、最適な施策に落とし込むことが最終的な目的なんだ。

お客さんの状況に応じて、そのときどんなアプローチをするのがベストかを考えるために作る、ってことですね!そっか、カスタマージャーニーマップを作れば、自分がしなくちゃいけないことが見えてきそう!

福島>>そうだね。カスタマージャーニーマップがあると、顧客視点に立った施策を立てやすいんだ。

出た!顧客視点!お客さんの立場になって考えることはマーケティング成功の鉄則ですよね。自分本位になってしまいがちな売り手にとっては、カスタマージャーニーマップを作ることが、お客さんの目線で考える助けになるわけですね。お店でも、お客さんの立場や気持ちを理解してる子はかわいがられているもんなぁ。売れっ子はみんな本能的に「お客さんが喜ぶタイミングやポイント」を知っているのよね。

福島>>その売れっ子なら本能的に知っている「お客さんが喜ぶタイミングやポイント」を見える化して共有できるのも、カスタマージャーニーのメリットのひとつなんだ。共通のマップを持つことでチームメンバー全員が顧客を喜ばせることができるようになるわけだね。

そっか。お店全体で共通のマップを持てば、このタイミングでお客さんにはこういう対応をするって統一できるわけですね。まぁキャバ嬢はひとりひとりが自分を売りたい経営者みたいなものだから協力するのは難しいけど、ママやボーイがカスタマージャーニーを理解していたらすごくお客さんにとって気持ちの良いお店ができそう!
 

実際に作ってみよう!全5ステップで作るカスタマージャーニー


ようし、じゃあ実際に私を指名してくれるお客さんを増やすための
カスタマージャーニーマップを作ってみよう!

<ステップ1>ペルソナを設定する
ペルソナはターゲット顧客の人物像を「特定の1人」にまで掘り下げたもの。ペルソナが時系列的にどのような購買行動をするかを整理したものがカスタマージャーニーであるため、まず対象となるペルソナを設定することが大前提です。また、そのペルソナにどうして欲しいかのゴールもあらためて設定しておきます。

まずはペルソナの設定っと。って軽く言ってるけど実はこれがかなりのキモだよね?!キャバクラ通いしやすい男性のペルソナは・・・30代独身、職場で飲み会が多くてストレスもたまっていそうな広告会社の営業マン。福岡市内のマンションに住んでいて年収は600万ぐらいかなー?趣味は旅行とSNS。ペルソナのゴールは私を本指名する常連客になること!

 
<ステップ2>ペルソナの思考・感情・行動を洗い出す
次にフェーズを分けてペルソナの考えていることや気持ち、行動を洗い出していきます。「認知・興味関心」「情報収集・理解」「比較検討」「購入」「継続利用」といった基本的なフェーズにわけて仮説を立てていきましょう。

仕事の飲み会の延長でフリーで来店して席に着く(認知)・・・連絡先を交換して(情報収集)・・・他の子と私のどっちを指名しようか迷って(比較検討)・・・。指名してくれるまでの間、お客さんはどんなことを考えたり迷ったり疑問に思ったりしているんだろう?どんなときに指名でお店に行こう!って気持ちが動いているのかな?

 
<ステップ3>ペルソナとの接触ポイントを洗い出す
各フェーズごとにペルソナとの接点となるタッチポイントとチャネルを洗い出します。タッチポイントは顧客との接点、チャネルはその接点を実現した媒体を指します。タッチポイントは各フェーズに一つだけとは限りません。

お客さんと私の最初の接点はフリーでの来店しかないと思っていたけど、お店のホームページに載っているプロフィールやお店のSNSを見ることもタッチポイントになる可能性があるんだ!席についたお客さんには翌日必ず電話をしているから、ここもタッチポイントだよね?

 
<ステップ4>課題や施策を洗い出す
顧客の行動や感情を元に、各フェーズやタッチポイントでの課題や行うべき施策を検討していきます。

来店翌日の電話はみんなにしているけど、このタイミングの電話は本当にベストなのかな?お客さんの感情を動かせてないみたい。感情が動かないと行動にはつながらないよね・・・

 
<ステップ5>マップとして仕上げる
これまでのステップで洗い出した内容を書き込み、マップとして仕上げます。横軸には時系列に従って行動のフェーズを、縦軸には「行動」「感情」「思考」「タッチポイントとチャネル」「課題や施策」を並べて整理します。

いろいろなカスタマージャーニーマップがあるけど、基本的な枠組みはだいたい同じなのね。慣れるまではテンプレート化しておくと使いやすそう。感情の動きは矢印を使って上向き下向きを示すとぱっと見てわかりやすいな。



 

カスタマージャーニー完成!だけどこれで本当にいいのかな?


福島>>お、できたね。どれどれ・・・

がんばって作ったんですけど、これが本当にお客さんの行動や感情を表してるか、
ちょっと自信がないなぁ。なんとなく、私の想像の範囲の中でしか洗い出せていない感じ。

福島>>それはとても大事なポイントに気が付いたね。カスタマージャーニーは、何よりもお客さんの視点で作ることが大切なんだ。自分だけで作っているとなんとなく
「お客さんがこう動いてくれたらいいなぁ」という願望で作ってしまうことがあるからね。

お客さんのことを理解して施策に活かすためのカスタマージャーニーマップだから、あくまで実際のお客さんの動きや気持ちを表していないといけないんですね。
それって「こんなときはどう思ってるんですか」とお客さんに聞いてしまうのもありかな?
それに売れっ子の先輩にこんなときはどうなんですか?と聞いてみてもいいかも!

福島>>うん、お客さんやチームメンバーへのヒアリングも一つの手段だね。それに一度作ったカスタマージャーニーが必ずしも全部正しいとは限らない。施策を試してみてこれは違うというところがあれば、どんどん改善していく必要があるよ。

お客さんをより深く知ろうとし続けることが大切なんですね!
お客さんの実際の反応を見たりヒアリングしながら、ブラッシュアップしていきます!




美月ちゃん、「カスタマージャーニーマップ」を作ってみてどうでしたか?


お客さんを「点」じゃなくて「線」でとらえることで、もっと深く理解できるんですね!
これまでは、お店にいるときとか営業かけるときとか、その場その場の対応しか考えてなかったなって・・・。
お客さんもいろんな気持ちや思惑、課題を抱えながら生きてるんですよね。
そのなかで、どうやって接点を持つか、どこで感情を動かすか、それを考える基になるのがカスタマージャーニーだとわかりました。

カスタマージャーニーマップをもっと磨き上げて、お客さんの日々の生活と行動の中にすっと入り込んで、自然に私にハマってもらえるようになりたいな♪


 

次回のもしキャバは?

さて、「リード」や「カスタマージャーニー」を使いだした美月ちゃん、これからどんな成長をとげていくんでしょうか?
次回は少しマーケティングの考え方を身に着けた美月ちゃんが、早速営業で実践を始めます!次回もお楽しみに!

 

「カスタマージャーニー」を勉強したあなたに知っておいて欲しい「リード」の考え方
よかったらこちらの記事で私が勉強しているので、読んでみてくださいね♡

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