ヒントの宝庫!バレンタインに学ぶマーケティング

2017年はスタートしたばかりですが、あと1ヶ月足らずでバレンタイン。
「今年は誰にあげよう」「どんなものにしよう」と想いや考えを巡らしている人も多いかとおもいますが、一方でこのイベントがもともとはお菓子メーカーの販売戦略から生まれたことはいまや有名な話。
その販売戦略から始まったものが、いまや経済効果たるや1,000億円を超えるともいわれるほどになったのですからすごいものです。特にここ数年の伸びは著しいとのことですが、それもそのはず、いろいろな企業がこのタイミングにあわせて企画を練りに練り、販売促進策に工夫を凝らしています。
今回はそんな中生み出された、企画脳を刺激されるようなユニークなバレンタイン企画について見ていきたいと思います。
自社の販促アイディアを考えるときのヒントや参考にしてみてはいかがでしょうか。
■GODIVA SURPRISE MESSENGER
https://www.godiva-surprise-messenger.com/
ベルギーの高級チョコレートメーカーGODIVA(ゴディバ)が手がけるバレンタイン企画。「いつもと違う自分でサプライズを仕掛けよう」と題し、このサイトから"いつもと違う”形で大切な人に感謝の気持ちを伝えることができます。
仕掛けられるサプライズは「SURPRISE MESSENGER Real」と「SURPRISE MESSENGER Online」の2種類。
“Real"はサイトから応募し当選すると、自分の代わりにGODIVAの素敵なメッセンジャーが直接相手にチョコレートを運んでくれます。サイトにある動画を是非見ていただきたいのですが、そのサプライズをみているとこちらまで嬉しい気持ちになってしまいます。
バレンタインに向けた応募は1/29までなので、気になる方は早めにチェックしてみてください。
誰でも利用出来る”Online”は時代にあわせたスマホをつかったもの。サイト上で自分で作ったメッセンジャーでLINEなどのSNSを通して、アニメーションカードを送ることができるようになっています。
どちらもその面白さから話題や拡散につながりそうですね。
■スターバックス 季節限定グッズ

大人気カフェ、スタバのバレンタイン企画でご紹介したいのはやっぱりコーヒー!
ではなくて、今回ご紹介したいのは、各店で販売されているタンブラーやマグカップなどのグッズです。
お店にいったことはある方は一度は目にしたことがあるこのグッズ類、実は年中どのお店でも同じものが販売されているのではなく、地域限定のものや季節限定のものがその時と場所によって販売されているんです。これをコレクションしている方やコアなファンも沢山いるのですが、中でもバレンタインの季節限定ものは特にかわいいと評判のようです。ハートやピンク色が入ったデザインが女性ウケしている様子です。
「バレンタイン2017」とWeb検索してみると、スターバックスと検索語句に入れてないのに関わらず、「スターバックスの2017年バレンタインの限定商品がいつ販売されるか?」というのを予想するサイトが上位表示され、その人気のほどがうかがえます。
バレンタインに贈るのが目的というわけではなく、その商品自体を楽しみにしているファンの方が大勢いるようです。期間限定商品でもイベントと絡めて販売することにより、話題性もありますし、人々に印象づけがされやすかったりしますね。毎年くるイベントなので、その度に思い出してもらえる、というのも嬉しいところですね。
■postNL キスマークで配達キャンペーン
最後は海外の事例です。インターネットの普及により、手書きの手紙をおくる機会は昔に比べ減っていますが、それは世界も同じ、この企画をおこなったオランダでもそうでした。
そんな状況に危機感をいたいたオランダの郵便局が実施したのが切手の代わりにキスマークでも手紙やハガキを配達するキャンペーン。バレンタインデー前日限定ですが、切手貼付欄に口紅つけてチュッとすればバレンタインデー当日に大切な人のところへ手紙を届けてくれるのです。
キャンペーンは限られた広告予算の中、プレスリリースやSNSを中心に拡散、そのユニークさから、多くの方に認知されました。
結果、昨年度比で郵送件数が283%増加、さらに通常の切手の郵送件数も40%伸びたとのことです。
郵便の切手代なんてたかが知れています。「無料で送れるから」というのも少しはあるかと思いますが、おそらく人々はそのユニークさから「やってみたい」という思いが芽生えたのではないでしょうか。そして、キスマークをつけておくるということになったら、自然と手紙の中身にも注意が向きます。書いたり、それを出す行為の中に多くの人が手紙の良さを再認識したのではないでしょうか。
ただ面白い!というだけではなく、その中でキャンペーンの目的がしっかりと達成されている点が特に秀逸といえますね。
いかがでしたでしょうか。ここでご紹介したGODIVAさんもチョコレートについて何かしたというのではなかったですが、お菓子業界だけでなくじつにいろいろな業種の企業でバレンタイン企画をやっております。
ここにご紹介したのはほんの一例。これから当日に向けて様々な企業がいろいろな企画を実施していきます。「業界が違うから」「商材が違うから」というのではなく、その成功の本質に目を向け、自社の企画作成の参考にしてみてください。