スマホ1つでいつでも温泉に--月額制の温泉手形Webサービス「baspo」

スタートアップ支援事業に力を入れている創業特区・福岡市。私たちが知らないところで、数多くのスタートアップ企業が生まれています。本連載では、日々奮闘している「福岡発・スタートアップ」に注目して、彼らのサービスとともに今後の展望についてお聞きしていきます。今回は、月額制の温泉・スーパー銭湯が入り放題になるサービス「baspo(バスポ)」を開発・提供する株式会社VELDOM 代表取締役 山口 圭太氏にお話を伺いました。
キャッシュレスで入り放題。福岡発・月額制の温泉/スーパー銭湯入り放題Webサービス
--「baspo」のサービス概要について教えてください。
「baspo(バスポ)」とは、スマートフォン1つで温泉や銭湯にキャッシュレスで入浴できる月額制の温泉・スーパー銭湯が入り放題になるWebサービスです。料金コースに応じて、入浴可能な回数が異なります。2016年9月にローンチをして、現在は福岡県を中心におよそ30施設にご契約いただいています。(2017年3月現在 21施設が利用可能)
--入浴施設利用までの流れは?
まず、会員登録をしていただき、入会するコースを選びます。現在、コースは月額980円(税抜)のライトプランと月額2,980円(税抜)のミドルプランの2種類で、ライトプランは月3度入浴可、ミドルプランは入り放題です。
会員登録完了後、お好きな温泉施設にて「baspo」へログインした後のスマートフォンの画面で各施設に振られている施設番号(各施設の受付・フロントにご用意)を入力し施設側へ提示します。温泉施設側に画面確認していただき、利用確認ボタンを押せば受付は完了です。あとはご自由に温泉施設をお楽しみいただけます。
温泉・入浴施設の集客・マーケティングを「baspo」でサポート
--「baspo」を立ち上げたきっかけは何ですか?
元々、温泉はすごく好きで。流行のビジネスモデルを調べている際に、サブスクリプションモデルという定額制のモデルに興味を持ったんです。定額制のビジネスモデルと温泉を組み合わせたら面白いよね、と話し始めたことがきっかけでした。
実際に、温泉施設にヒアリングに伺ったところ、集客するためのマーケティングを一切やっていない施設も多く、何か役に立てないかと考えました。その結果、ユーザーメリットだけでなく、温泉施設側が取り組む積極的な集客策の1つとして月額制の入り放題サービスを提供しようと着想したんです。
--温泉業界の現状について教えていただけますか?
歴史を遡ると、1980年頃が銭湯ブームのピークだったと言われています。それ以降はスーパー銭湯のような複合施設が登場し、サービスの多様化が進み、盛り上がりを見せる一方、一般的な古き良き銭湯は景気が落ち込んできているのが現状です。
--実際に「baspo」を導入した入浴施設、また「baspo」を利用したユーザーからの反響はいかがですか?
ユーザーからは、「近くに住んでいて温泉があることすら知らなかった」「利用するきっかけができた」とのお言葉をいただいています。入浴施設側からは、従来は担当者レベルでしか共有できなかった利用者層の把握と集客実績がデータ化できるので集客目的だけでなく、マーケティングツールとしても活用してみたいとお声かけいただいています。
福岡から九州へ。定額制はそのままにサービスの拡充を目指す

--「baspo」の今後の展望について教えてください。
まずは、今年中に100施設で「baspo」を導入いただきたいですね。今は福岡が中心なので、まずは九州へ。このモデルケースをもとに各エリアへと展開していきたいです。
導入いただいた入浴施設からは集客実績の報告もすでに受けています。私たちもユーザー拡大を図るために、法人向けに福利厚生の一環として「baspo」の利用を促す施策を考えています。
よりコアなファンを増やすことも課題の1つです。現在は入浴だけですが、入浴施設には岩盤浴や、食事など付帯サービスがあるので、周辺サービスについても「baspo」で包括的利用ができるような仕組みを考えたいです。
株式会社VELDOM: http://veldom.co.jp/
日本全国で使える温泉手形 baspo(バスポ)ー 温泉・スーパー銭湯入り放題
企画:F Ventures
主催:福岡スタートアップ・サポーターズ協議会
(事務局:福岡市経済観光文化局創業・大学連携課)
日本全国で使える温泉手形 baspo(バスポ)ー 温泉・スーパー銭湯入り放題
企画:F Ventures
主催:福岡スタートアップ・サポーターズ協議会
(事務局:福岡市経済観光文化局創業・大学連携課)